日経平均株価最高値更新!をどう見るか

日経平均の上昇ペースがすさまじいです

日経平均株価が39000円台に突入、過去最高値を更新しました。
これを書いている3月1日はさらに上昇し、もう来週には4万円台という勢いです。
新聞やニュースでも毎日のように報じられ、注目を集めています。
もちろん株価の上昇は嬉しい事ですが、今年の頭は33100円くらい。
2カ月で20%上昇というのは急ピッチすぎますね。

折しも、新NISAがスタートしたのは今年の頭。
それを機に運用を始めた方も、この急激な上昇に驚いているかもしれません。
一方でまだ運用を始めていない方は、乗り遅れてしまった…と思っている方もいる様です。

因みに、私もそれなりに株式投資をしているので、ある程度は今回の株価上昇の恩恵を受けています。
しかし、私の保有株は日経平均株価ほどの上昇ペースではありません。
正直、保有する株の選び方間違っていたか・・などと思ってしまう事もあります。

 

きちんと知っておきたい「日経平均株価」のこと

そんな時きちんと知っておきたいのは、いま話題になっている「日経平均株価」とは、どんな指標かという事です

日経平均株価は、東京証券取引所(東証)に上場する約3800社から選抜された225社の株価の平均値です。
この225社は定期的に入れ替わりますが、大体私達も聞いたことのある様な大企業で構成されています。

株価の平均値ということは、どうしても株価の高い企業の影響力が大きくなります。
半年ほど前の数値ではありますが、日経平均を構成する銘柄の、時価総額の占める割合の高い会社を見てみると、

ファーストリテイリング(ユニクロの会社) 10.9%
東京エレクトロン(半導体大手) 6.5%
ソフトバンクグループ  4.4%
アドバンテスト(半導体大手)4.0%
ダイキン工業 2.9%
(アセットマネジメントone 「わらしべ瓦版」・2023年9月13日の記事より)

となっており、この5社で日経平均株価の30%近くを占めることになります。

日経平均株価が836円上昇し過去最高値を更新した2月22日も、どの会社が日経平均株価に影響を与えたかという「日経平均寄与度」を見ると、東京エレクトロン・ファーストリテイリング・アドバンテスト・ソフトバンクの4社だけで日経平均を555円押し上げたとのことでした。

この日の上昇は、米国の半導体大手の会社が好決算を発表し、その影響が日本に波及したものでした。
そのため、半導体大手の会社の株を中心に株価が大幅上昇しました。

一方で、この日は東証プライム1658社のうち、株価が上昇したのは1082社・下落は519社(変わらず57社)と、3分の1近くの会社は株価が下落しています。
こうして見ると、市場全体で上昇していたわけではないことがわかります

これは、日経平均株価は参考にならない、と言っているわけではありません。
日経平均株価は、多くの人の目に触れ、現状の景気判断を表す、世の中に影響を与えている指標です。
ただ、株価水準の高い銘柄(値がさ株と言います)の影響を受けやすい指標であるという事、そしてここ最近は、それら値がさ株が大きく上昇していた、という事を知っておくと、今回の急激な株価上昇も冷静に受け止められるかもしれません。

なお、同じく日本の株価の水準を表す指標として「東証株価指数(TOPIX)」があります。
TOPIXは、1968年1月4日の時価総額を100とした時価総額の指数です。
おおむね東証1部上場企業すべての株式の時価総額を反映しています。
TOPIXはまだ史上最高値に届いていないことを見ても、日経平均株価ほど極端でないことがわかります。
日経平均株価と併せて、TOPIXの動きも参考にすると良いと思います。

 

とは言え好調な日本株。その要因は?

とは言え、日本の株式が上昇しているのは確か。その要因を確認しておきたいと思います

昨年から東証は、PBR(株価純資産倍率)1倍割れ企業への改善要請を出しました
PBRは、株価を1株あたりの純資産で割ったものです。
株価の時価総額が純資産を下回ると、PBR は1倍以下になります。
その場合、仮に会社を解散した時に、株式をすべて換金しても、純資産を下回ることになります。
このようなことから、PBRは企業の解散価値とも言われています。

とは言っても、現在は日本の大企業でもPBR1倍を下回る企業が多いです。
今回の東証の要請で、企業は資本効率を高める経営をするなど、株価を高める努力をするようになりました
この流れが株価上昇の一因になったとも言われています。

また、投資の神様ウォーレン・バフェット氏は一昨年、日本の商社株の保有割合を高めると発表をしています。
それ以降、日経平均株価に多く採用されている商社株を中心に株価が高騰しています。
今年に入って保有割合を増やしたという情報も入り、更に上昇ペースに勢いがついています。

更には、最近続く円安の効果も大きいです。
現在、外国人の日本株式の保有比率は30%を超えています。
円安になれば、円建ての日本株は相対的に安く購入ができるので、日本の株に人気が出ています。

そうした状況に追い打ちをかけるように、昨年後半からは中国経済の失速が明らかになってきています。
これまで中国に向けられていた資金が行き場を失い、日本に投資する流れが出ているとも言われています。

今回はこうした国内外の様々な要因が重なることで、株価上昇が急ピッチで進んでいるわけです。

 

こんな時の株式投資はどうしたら良いか?

こうした急上昇が続く相場での株式投資は、どんなことを意識しておくとよいでしょうか?

株式投資の目的は、株式を安値で買って高値で売り、その利益(キャピタルゲインといいます)を確保するためという方が多いと思います。

もちろん、それは間違いではないのですが、短期的な利益確保を目指して売買を繰り返すのは、「投資」というよりも「投機」です。(以前の記事「投機と投資は違います」もご参照ください)
現在のような急上昇の場面で一時的に利益を確保できても、それを長く続けることはできません。

株式投資も、保有する業種・銘柄を分散させながら、長期的に取り組むことが大切だと思います
それにより、長期的な企業の成長の恩恵を受けることができます。
また、特に配当を増額する傾向のある会社であれば、当初低い投資金額で購入した株を保有し続けることで、実質的に高い配当利回りを確保し続けることができます。

日経平均株価最高値はたまたまの通過点。
業績の良い会社に影響されやすい指標である上、「過去最高値」とか「4万円」というのも、話題にしやすい節目を超えたにすぎず、正直ちょっと騒ぎ過ぎかなと感じています。

長期的な資産運用をする上では、その様な騒ぎをあまり気にしない方がよいと思います。
自分の計画に沿って、落ち着いて粛々と続けていくことが、将来の着実な成果につながっていくのではないかと思います。

 

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