コロナ感染拡大で帰省自粛。さて「お年玉」をどう渡す?

12月に入り、新型コロナの感染拡大がさらに深刻度を増してきました。
今年のお正月はできるだけ移動を控え、大勢で集まらないようにという要請が出されています。
このような流れから、今年は帰省をせずに過ごすという方も多いでしょう。

そのようなときふと考えるのが、会えないお孫さんや親類の子に、どのようにお年玉を渡すのかという問題です。
例年子供たちが楽しみにしているお年玉、コロナだからと言って受け取れないというのも、さみしいものです。

本来であれば直接渡して喜ぶ顔を見たいものですが、そのようなわけにもいかない今年の正月。
今回はコロナの中でお年玉を渡す方法と注意点について、確認していきたいと思います。

現金書留で送る

直接渡せないなら送ってしまおうというシンプルな考え方であれば、現金書留を利用するのがよいでしょう。
しかし、最近は現金書留を使う事も減ったので、若い方を中心に利用方法を知らない方も多いようです。

現金書留を送るには、専用の封筒を郵便局で購入します。封筒の大きさには2種類あり、定形サイズと定形外サイズがあります。結婚式のご祝儀のような場合は定形外サイズが必要ですが、ポチ袋に入れたお年玉を送るのであれば定型サイズで十分でしょう。また手紙も同封できますので、メッセージなども添えて送ることができます。受け取る側もポチ袋のお年玉をそのまま渡せばよいので手軽です。直接渡すのにもっとも近い形だと思います。

費用としては、封筒代が21円・郵送費は定形で 25gまで519円・50gまでは529円・100gまでは定形外となり575円となります。この料金で1万円までの現金が封入できます。またそれ以上の場合でも5000円追加するごとに10円の追加料金で、50万円まで送ることができます。
書留なので追跡サービスを利用でき、先方に確実に到着したかを確認することができて安心です。

 

ギフトカードを贈る

現金は送付の手間がかかるという場合は、ギフトカードを贈るという方法も考えられます
ギフトカードには様々なものがありますが、大きく分けて通販用のものと、実際の店舗で使用するものがあります。

通販大手のアマゾンでは、アマゾンでの買い物で使用できるギフトカードを購入し、指定先に送付することができます。ギフトカードにはギフトコード番号が記載されており、その番号を入力すると所定の金額の買い物が可能です。
パッケージも様々な種類があり、お年玉のポチ袋デザインのものや、かわいいパッケージのものもあります。購入方法も通常のアマゾンで買い物する時と変わらないので、手間がかかりません。

ただし、普段からアマゾンなど通販を利用する方が対象になるので、せめて高校生以上くらいでしょうか。あらかじめ先方の親御さんなどに確認しておく方が良いかもしれませんね。

一方、小学生や中学生だと、まだネット通販などはしたことがない場合が多いでしょう。その場合は図書カード・クオカードなどプリペイドカード方式のものがお勧めです。図書カードは主に書籍の購入に限定されます。クオカードはスーパーやコンビニ・レストランやカフェなどでも利用できるので、利用範囲は広いです。

なお、こうしたカードを郵送する場合は現金書留で送ることはできません。郵送する場合は一般書留か簡易書留で送ります。また、宅配便ではこうしたカードなど金券類は送ることが禁止されているので、注意が必要です。

 

キャッシュレス決済で送金

ここ数年で急速に普及したキャッシュレス決済をお年玉に活用することもできます。
PayPayやLinePayはじめ、大手のキャッシュレス決済サービスでは、先方のIDを確認して送金することができます。

こちらもスマホでキャッシュレス決済を利用している人に限られますので、利用していたとしても高校生以上でしょうか?キャッシュレス決済をよく使用する人には、便利な方法かと思います。

ただし、先方がすでにキャッシュレス決済を利用している場合は、その決済サービスにチャージできる方が便利ですね。その点も事前に確認をした方が良さそうです。

この方法は味気ないとか有難みがわかないという意見もあります。確かにそれもごもっともです。
しかし、別途手紙を送るとかメッセージを送るといった方法をとれば、思いも伝わるのではないでしょうか?
特に今年のコロナ禍を経験してから、キャッシュレス決済は間違いなく普及していきます。
受け取る側も若いうちからキャッシュレスに早く慣れてもらうという点でも、意味のあることではないかと思います。

 

避けた方が良い方法

×直接口座に振り込む

直接お年玉を渡す子の口座に振り込むのは避けた方が良いでしょう。
それこそ味気なく有難味がわかないという点もありますし、先方の銀行の口座番号などは個人情報でもあり、むやみに聞き出すのは気にする方も多いものです。

×こんど会った時に渡す

お正月は会えないから今度会ったときにね、と先延ばしするのはあまり勧めできません。それでしたら何も伝えずに渡さない方が良いかもしれません。
まずは今回のコロナの状況がいつまで続くかわからないという点と、渡そうと思っているうちに忘れてしまうという恐れがあります。お年玉はやはり年始に渡すからお年玉です。もし時期を変えるなら名目も変えて、進学祝いや暑中見舞いなどと言って渡すのが良いかもしれません。

×先方の親に立て替えてもらう

渡そうと思っている子の親に立て替えてもらうのも避けた方が良いでしょう。生計を一にしているならまだ良いとして、そうでなければ、たとえ親類だとしてもむやみに金銭の貸し借りをする事は避けるべきだと思います。
先方の方から、銀行に振り込んでくれたら渡しとくよと言ってもらえれば言葉に甘えても良いかもしれませんが、その場合でもメッセージやポチ袋などは別途郵送するなどして準備しておくと良いと思います。

風習やしきたりにこだわらず、柔軟な対応を

このように、お正月に会えなくてもお年玉を渡す方法はいくつか考えられます。
もちろん、各家庭でしきたりがあれば、ある程度はそれを尊重する必要があるでしょう。

しかし、今回のお正月は特殊な状況です。渡す方と受け取る方の合意の上で、柔軟に対応して良いのではないでしょうか?
コロナ禍から急速にデジタル化が進むのは間違いなく、そのような時代を先取りしたキャッシュレス決済も良いと思います。

そして、実際会わずにお年玉を受け取ったお子様は、必ずお礼状を書かせると良いですね。お子様が社会的なマナーを身につけるきっかけになると思います。

いずれにしても、現金書留やカードなどを手配するならば、年内に到着するように、早めに準備しておく必要があります。
今年も残すところあと1週間余り、親類の子供たちへのお年玉も忘れずに準備して、新年を迎えましょう。

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